トップページプロフィール公演ご案内教室のご案内後援会曲目解説
 
 

第十回 さがみはら能
日 時  平成十八年十月六日(土)午後五時三十分開演
会 場  グリーンホール相模大野大ホール
 

お申込は、こちら(pdf) より
御挨拶

■田村
(前場)
童子(寺の花守)は清水寺(坂上ノ田村丸の力で建立された)の縁起を語り、寺からみえる都の名所を僧に案内します。
折から夕暮れの鐘が聞え、音羽山から出た月が桜花に映えて絶景です。そしで僧と観賞する童子の姿は常の人とは思えない気高さです。
(後場)
坂上ノ田村丸は仏力を得て鬼神を退治した操を勇壮に描きます.
※今回は前場を演じます。
■隅田川
我が子を人商人にさらわれた母親が京より下って来ました。隅田川の辺りまで来ると『今日は対岸に大念仏がある」との事で船頭が多くの人を船に乗せています。母親も船に乗せてもらいました。船の上で船頭が語りますには『去年の今日(三月十五日)に十二・三歳の子供を連れた人商人が通りかかりましたが、子供は歩くのも困難な程の病気で、此所に捨てられ、そのまま亡くなってしまった。その為、皆で念仏を唱えるのです』と。しかもその子は母親の捜している子の梅若丸でした。母親は泣き伏します。が船頭に慰められ、念仏を唱え、我が子の成仏を祈るのでした。
■葵上
六条ノ御息所の怨霊は、かつて源氏との契りが深く華やかだった我が身を懐かしみ、今は疎遠になった恨みを述べながら、病床の葵上に近ずき打ち据えます。しかし、それにも飽きたらずに、とり殺そうとさえするのです。
※嫉妬の中にも品位と優雅さを表現します。
■井筒
僧が有原寺に一夜を過ごすと、夢中に女(紀ノ有常の娘の霊)が業平の形見を身に着けて現れます。女は思い出をロずさみながら美しい舞を舞います。そして井戸を覗くのです。その井戸は幼な友達の業平と和歌を詠み交わした場所です。業平の衣をまとっているので、懐かしさはひとしおです。しかし夜が明け、僧の夢は覚めて、女の姿は消えるのでした。
※舞の中に業平が見えつ、かくれつします