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梅若会 定式能
 
平成21年12月20日() 午後1時開演

於:梅若能楽学院会館


 “能” 船弁慶
シテ
  松山 隆雄
ワキ
  高井 松男

他に
実方  
シテ  角当 行雄
ワキ   工藤 和哉



 源義経は兄・源頼朝の疑いを晴らす為、ひとまず都を去る事にし大物の浦に着きました。 静御前は義経との悲しい別れの宴に、主君の不運を歎き、涙ながらの舞を舞うのでした。


 
 【あらすじ 船弁慶
文冶の初め、源義経は兄頼朝の疑いを晴らすため、ひとまず都に落ちて西国へと下り、武蔵坊弁慶以下を引き連れて、摂津の尼ガ崎、大物浦(だいもつのうら)に着いた。宿を求めて落ち着いたが、一行の中に静御前も供をしているのは好ましくないと弁慶は義経に言上し、自ら使者となって静の宿を訪れた。静は悲しい別離の酒宴に主君の不運を嘆き、涙ながらの舞を舞う。波風荒い海に船の用意が出来、弁慶は押し切って船を出させた。すると俄かに天候が変わり、波の上には平家一門の怨霊が浮かび、敵将平知盛の霊は、長刀をひっさげて義経に斬りかかる。刀で応戦する義経に弁慶は割って入り数珠をもんで祈った。威力の弱まった悪霊は次第に遠のき、海に没して姿を消した。

 【あらすじ 実方
陸奥を旅していた西行法師はある塚が平安時代の歌人として広く聞こえた藤原実方中将のものだと里人から聞く。そこでその実方を弔うため和歌を手向けていると、どこからともなく老人が現れ、西行に「新古今和歌集」が編成されたことを尋ねると共に古今集の六歌仙の歌物語を始める。そして都の賀茂の臨時祭の舞を舞うことを告げ、西方に飛び去った。
その夜、西行法師の夢に実方の霊が現れ、冠に竹葉を挿し賀茂の祭りでの舞の様子や、君の寵愛を受けたことなどを語り御手洗の水に姿を映し我が姿に見とれる。しかし、よくよく見ると水に映るのは老いた自分の姿で落胆する。やがて時ならぬ雷の音と共に実方の霊は消え失せ塚ばかりとなる。